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【動物図鑑ラッコ】水族館から消えるので今のうちに見にいきましょう

こんにちは。今日はかわいいけれど意外な問題を抱えている動物、ラッコのお話です。

ラッコの基本情報

ラッコの基本情報

  • 【学名】Enhydra lutris
  • 【分類】食肉目-イタチ科-カワウソ亜科-ラッコ属
  • 【生息地】北アメリカ~北海道千島列島の沿岸
  • 【体長】100~140cm
  • 【体重】15~45kg
  • 【寿命】10~20年

ラッコは北アメリカや北海道周辺などに住んでいるイタチやカワウソの仲間です。 言われてみれば顔の作りや細い体などが似ていますよね。

体長は100~140cm、体重は15~45kgであり、イタチ科の中で最大種になります。これは大型犬である秋田犬やジャーマンシェパードより大きいです。

イタチ科で水中と陸上の両方で生活を始めたのがカワウソ、水中で生活するようになったのがラッコです。

ラッコはアイヌ語

ラッコという名前は英語ではなく、アイヌ語で本種という意味である「rakko」が語源です。英語ではSea Otter(海のカワウソ)といいます。

ほっぺに手をあてる

体毛が8億本もある

たくさんの毛が生えていることで空気が毛の間に入りこみ、水に浮くことができます。浮袋の代わりになるのです。毛づくろいをする姿をよく見かけますが、水に浮くためにはかかせない作業なのです。

また毛づくろいをしないと空気をためる働きが弱まり、体が濡れて凍死してしまうため防寒のためにも毛づくろいはかかせません。

ラッコはほとんど水中・水上で生活し、眠るときも海藻をカラダに巻いて、流されないようにして休むので、頻繁に行う毛づくろいは、浮くためのほか防寒効果を高める意味でカラダを清潔にしているようです。ラッコはキレイ好きなんです。

寝るときは体に海藻を巻く

ラッコは水中でほとんどの時間を過ごしますが、寝るときも水中で休みます。そのままで眠ると流されてしまうため、海藻を体に巻いて休みます。

グルメで食費が高い

ラッコは貝殻や甲殻類、ウニ類などを甲羅やトゲも気にせずバリバリ食べます。野生のラッコの食べ物は高級食材ばかりなので非常に食費がかかります。その額はなんと1日5万円になり月に150万円以上かかるため、とても払えるものではありません。

なので動物園や水族館では代わりにイカなどを食べさせて節約しているとのことです。それでも食費が月15万にもなるというのですから、ラッコを飼育するのは大変です。

個人では無理ですね。

お気に入りの石をお腹に隠す

ラッコは貝を食べる時に石で割ることは有名ですが、割るための石をお腹のたるみ部分にあるポケットにしまっておく習性があります。

自分のお気に入りの石をキープすることからみても、こだわりが強くデリケートな性格だといわれています。そして道具が使えることから賢い動物であることがわかります。

国内に3頭しか飼育されていない


画像引用:東京新聞

ラッコの歴史

1912年:国内でラッコの捕獲を禁止する法律が制定される。
1982年:伊豆・三津シーパラダイス(静岡県)にて国内初の飼育が始まる。
1984年:首都圏で初めてサンシャイン水族館(東京)で飼育が開始される。
1984年:国内初の赤ちゃんが鳥羽水族館(三重県)で生まれる。ラッコブームになる。
1994年:ラッコ飼育数のピーク。国内で122頭が飼育される。
1989年:米アラスカ州のプリンスウィリアム湾にて当時米国史上最悪の原油流出事故があり、大量のラッコが死亡。
1998年:ワシントン条約によって国際的なラッコの取引が規制され、米国から最後の輸入。
2000年:国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧種に指定する。
2003年:ロシアから最後の輸入。
2018年:アクアワールド茨城県大洗水族館のラッコが死亡し、首都圏での飼育数が0になる。
2021年:国内飼育数が4頭まで激減する。
2023年:国内飼育数が3頭になる。

1982年に静岡県の伊豆・三津みとシーパラダイスにて国内初の飼育が始まり、1994年にピークを迎え122頭が飼育されました。しかしワシントン条約によって取引が規制され、国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧種に指定したことで国内飼育数がどんどん減少していき2023年にはわずか3頭になってしまいました。

このままでは日本の施設でラッコを見ることが出来なくなってしまいます。

捕獲も繁殖も絶望的


画像引用:ウィキペディア

北海道東部の浜中町はまなかちょう湯沸とうふつ岬(通称・霧多布きりたっぷ岬)の沖合で野生のラッコが14頭確認されたという報道もありますが、野生のラッコを捕獲するのは法律で禁止されていますし、繁殖も非常に難しいので絶望的な状況です。

国内での繁殖は成功例もあるのですが、長く生きられずに死んでしまうので継続的な繁殖ができない状況です。

現在は国内では2カ所でしか見れなくなってしまったラッコですが、ラッコを見ることができる貴重な施設をご紹介します。

マリンワールド海の中道(福岡県)

画像引用:フクリパ

1ヶ所目は福岡県にあるマリンワールド海の中道です。

「九州の海」をテーマに、九州各7県の水辺を再現した展示が特徴。九州を取り囲む東シナ海や太平洋、日本海、瀬戸内海を水槽内に再現し、魚が生息する環境に近い状態で飼育が行われています。

マリンワールド海の中道では、過去に計9頭のラッコの赤ちゃんが生まれたのですが、6頭は数週間~1年ほどで死んでしまいました。しかも代を重ねるごとに繁殖能力が落ちるそうです。

残念ながら現在は16歳の"リロ"という名前のオスが1頭いるだけになってしまいました。メスがいたとしてもリロはラッコとしては高齢なので繁殖は非常に難しいです。(野生のラッコの寿命は10〜15歳)

鳥羽水族館(三重県)

画像引用:TAOYA

2ヶ所目は三重県にある鳥羽水族館です。

飼育種類日本一で1200種類の動物たちに会うことができます。

画像引用:ヨメルバ

また日本で唯一ジュゴンに会える水族館でも知られています。世界中でも鳥羽水族館とシドニー水族館に1頭ずつが飼育されるのみ。人魚伝説のモデルになったと言われ、浅瀬に生える海草を餌にしています。

画像引用:鳥羽水族館

水族館にいるイメージのないカピバラやスナドリネコも見ることができ、毎日アシカやセイウチのショーも開催していて、1日いても飽きない水族館です。

画像引用:どうぶつ奇想天外

日本で初めてラッコの赤ちゃんが誕生したことでも知られる「鳥羽水族館」。

ラッコは18歳の"メイ"と15歳の"キラ"がいます。食事の時間の、ガラス面に投げられたエサをジャンプしてとるパフォーマンス「イカ耳ジャンプ」や、おもちゃで遊ぶ姿が必見です。ただいずれも高齢ですし、そもそも2頭ともメスなので繁殖はできません。

ラッコが見れる2ヶ所の施設を紹介しましたが、いずれも繁殖は絶望的な状況です。これからラッコを見るのはどんどん難しくなるので、ラッコに興味のある人は早めに見ておきましょう。

ラッコはサイコパス

 

参考:朝日新聞
参考:るるぶKids
参考:伊勢志摩観光ナビ
参考:るるぶ&more
参考:鳥羽水族館
参考:

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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